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世界で最も読まれている“偽物の百科事典”? プルトニウム百科の謎
加藤学習塾ブログ
2025/12/13

インターネット上には数多くの百科事典がありますが、その中でも異彩を放つ存在が「プルトニウム百科事典」。これは1950年代のアメリカで冗談半分で作られた、架空の物質“プルトニウム”に関する百科事典のことです。原子番号も性質もデタラメで、科学的には完全なフィクション。しかしこの百科事典は後に世界中で人気となり、ネット文化の中で「偽物の百科事典の代表格」として語られるようになりました。
その背景には「ウソを本気で書き込む」というスタイルの面白さがあります。記述は非常に細かく、ありもしない反応式や、存在しない装置、ありえない化学特性が本気で解説されています。あまりの精密さに、実際に信じてしまう人もいたほどです。
このプルトニウム百科は現代のネット文化に大きな影響を与えました。たとえば日本の「虚構新聞」や海外のパロディ科学記事など、多くの“エイプリルフール的メディア”の源流として扱われます。「本当のように見えるウソ」を作る技術は、ユーモアであると同時に、情報リテラシーの重要性を浮かび上がらせています。
特に現代では、SNS上でフェイクニュースが問題になっています。プルトニウム百科は、そうした時代のずっと前から“情報を正しく見抜く力”の必要性を示していたとも言えます。つまり単なるジョーク記事ではなく、現代社会に対する皮肉や警告の役割を果たしているのです。
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