6月の名前はなぜ「水無月(みなづき)」?──水が“ない”わけじゃなかった!
加藤学習塾ブログ
2025/06/20
こんにちは。梅雨入りし、しとしと雨の日が続く6月。
この時期の和風月名が「水無月(みなづき)」だというのはご存知でしょうか?
でも、ちょっと不思議に思いませんか?
こんなに雨が多いのに「水が無い月」ってどういうこと?
実はこの「無(な)」、現代でいう“無い”ではないんです。
■「水無月」は「水の月」だった?
「水無月」の“無”は、古語における**「の」にあたる助詞的な役割**。
つまり、「水の月」「水のある月」といった意味合いなんですね。
梅雨で雨がたくさん降る6月は、農業にとってとても重要な時期。
ちょうど田植えが終わって、田んぼに水を張る季節でもあります。
水の恵みに感謝する意味も込めて、「水の月=水無月」と呼ばれていたと考えられています。
■同じような言葉、他にもある?
実は、日本語にはこうした“無”の使い方をしている言葉がいくつかあります。
たとえば──
-
夜這星(よばいぼし)=夜に這うように現れる流れ星
-
風無(かぜなし)=風が穏やかな日を指す古語
現代の感覚で言葉をそのまま読むと、ちょっと違った意味に見えてしまいますよね。
だからこそ、こうした日本語の“奥ゆかしさ”や“時間の流れ”を感じられるのも、季節の言葉の面白いところです。
■まとめ
「水が無い」と書いて「水のある月」。
そんなちょっとした言葉のミステリーが、6月の空気をより味わい深くしてくれます。
今日もまた、雨がしとしとと降っています。
でもそれは、古くから大切にされてきた“恵みの雨”なのかもしれませんね☔