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7月は“虫送り”の季節?農村に伝わる夏の伝統行事とは
加藤学習塾ブログ
2025/07/08
かつての日本では、7月に「虫送り」という風習が各地の農村で行われていました。これは、稲を食い荒らす害虫を追い払うために、火を灯して田んぼを練り歩くという伝統行事です。
地域によって形式はさまざまですが、松明(たいまつ)や提灯を持ち、太鼓や鐘を鳴らしながら村中を回る様子は、まるで夏祭りのよう。火を使うことで“虫が嫌がって逃げる”と信じられていたほか、火=浄化の力を持つという信仰も背景にあります。
この行事は単なる害虫対策ではなく、「五穀豊穣」を願う農耕文化の一部でもありました。現在では農薬の普及などにより行われなくなった地域もありますが、石川県や新潟県などでは今も保存会によって受け継がれています。
虫送りは、自然と共に生きてきた日本人の知恵と祈りの象徴。
7月という月には、こうした**目に見えない“自然との対話”**がたくさん詰まっているのです。
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